グレーゾーンな30代独身派遣女子の日常

30代独身派遣女子の日常

元彼に日々振り回されています

「野原ひろし」に見る理想の男性像

私は昔から、あまり男性アイドルや俳優にハマることがない。性格や考え方の分からない相手に、なかなか深くのめり込めない質なのだ。

 

そんな私の理想の男性像とは。

 

自分は顔や身長、体型について、特に理想がない。ただ、話の合う人、続く人が良いなというのはある。そんな時、なにかで「クレヨンしんちゃん」の『野原ひろし』ほど、良い男はいないというものを見た。

 

小さい頃の記憶を振り返ってみる。

 

確かに彼は、仕事に真面目で、子煩悩。子供が2人生まれた後も、みさえのことを愛し続けていることが感じとれる。豪華な暮らしではないものの、あの家庭には誰もが羨む家庭像がギュッと詰まっていた。

 

私は昔から、もし好きな人が出来て、その人と結婚し、家庭を築くことがあったとして、子供は作りたくないという思いがある。子供に、私の好きな人を取られてしまうんじゃないかと怖いのだ。

 

この考え方が染みついているのは、今にして思えば、私に弟がいたことが関係しているのかもしれない。当時、別に弟に両親を取られたと感じていたわけではない。ただ両親曰く、弟が生まれてからの私は非常に物分かりの良い子だったらしい。

 

それまでは、一人を嫌がり、常に母についてまわるような子だったのに、弟が出来てからは、一人にしても泣くこともなく、寂しがることもなく。良い姉だったそうだ。

 

自覚はない。

しかし、両親が言うのならば、そうなのだろう。

 

両親から贔屓されていたと感じる出来事は無かった。ただ色々なことを、弟が求めるならば譲らなければならないとは考えていた。年齢なんて1つしか違わないのに、守ってあげなければとも思っていた。

 

 

あの時、私は寂しかったのだろうか。

 

今も、こうして欲しかったとか、こうしたかったという風には思わない。

 

だけど、好きになった人を取られたくないという気持ちは、人一倍強いかもしれない。譲れないポイントだ。

 

そんな私も、今までの人生で1人だけ、この人となら子供を作ってもいいかな、この人の子供がいる生活を送ってみたいなと思えた人がいる。あの時に描いた理想像は野原家だった。

 

家族皆で虫取りに行き、釣りを楽しみ、キャンプをする。タワマンで、豪華な暮らしを送り、高級車を乗り回すような生活とは無縁だが、そういった幸福感の詰まった家庭を作ってみたいと願ったあの頃。

 

彼になら、私は「野原ひろし」像を重ね合わせることが出来たのだろうか。子供を作っても、私のことを捨てず、愛し続けてくれる。そんな風に、夢見ることが出来たのだろうか。

 

彼と別れてしまった今では、もう分からない。