グレーゾーンな30代独身派遣女子の日常

30代独身派遣女子の日常

元彼に日々振り回されています

自分がスペクトラムだと自覚した日。友人との猿島日帰り旅行

お題「今までで一番楽しかった日」

 

私が仕事で自律神経を崩してしまった時、

友人が気分転換にと猿島への日帰り旅行へ誘ってくれた。

 

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東京に上京して間もなかった頃。

職場で出来た、初めての友人。

 

私は最近話題の、交友関係リセット人間だ。

狭い狭い交友関係の中

後にも先にも、上京して出来た友人はこの1人

 

少しミリオタを齧っている私。

そんな私に引くことなく、

こんな場所があるんだと教えてくれた友人。

ただ少し距離があるからと

当時すぐに一緒に行こうという雰囲気にはならなかった。

 

次第に体調を崩す私

休職すべきだろうかと悩んでいた

体が限界の音を上げているのは自覚していた

ただ、どうにも踏ん切りがつかない

 

そんな時

彼は猿島へのプチ旅行へ誘ってくれた

 

都会のコンクリートジャングルで暮らす日々

そこは、久しぶりに田舎に戻ったような光景が広がっていた

 

田舎の何もないところが嫌いだった

遊び場もない

店もない

イベントもない

 

ただ、そんな過去に戻りなくなっている自分がいることに、この海に囲まれた世界で気が付いた。

 

友人と一緒に島を探検し

記念写真を撮る

波の揺らぎを眺めながら

色んな話をした

 

心が凄く落ち着いた

 

その時、彼から君はスペクトラムなんじゃないかと言われた。

そして、彼自身が自分のことをスペクトラムであると思うと告白された。

 

スペクトラム障害

初めて聞く単語だった。

 

話しを聞いていると、何となく当てはまるような気もした。彼は私の仕事の仕方や考え方から、そう感じたらしい。

 

過集中。

倫理観がどこかずれている。

人の気持ちが読めないことが多い。

 

そんな私。

スペクトラムなのかもしれない。

でも、そんなことより、彼と異常な程に話が合う。考え方が同じ。そこに揺るぎない枠組み?理由?が出来たことが嬉しかった。

 

他の人とは違う。

私と彼は仲間。

 

他の人とでは

お互いこうはならない。

 

彼は、長年生きてきて、君みたいな人とは初めて会ったと言ってくれた。

嬉しかった。

 

どこか認められたような、そんな気持ち。

この瞬間に勝る出来事は、今もまだない。

 

帰りに海軍カレーを食べた。

少しピリ辛

お洒落な空間。

自律神経を崩して、食欲があまり出ない私。

でも、あの時のカレーはとても美味しかった。

 

ゆっくりゆっくり

スプーンを口に運ぶ。

 

彼は穏やかに私のことを見ていた。

 

彼は胃がバグっている。

スラっとした見た目に反して、3人前くらい平気に平らげる人だ。

 

でも、私のペースに合わせてゆっくりゆっくり食べていた。

 

「美味しいね。

食べれるだけ食べな…」

 

彼は私と違うカレーを選んでいた。

 

味変と言って、彼の皿に盛られたカレーを少し分けてくれた。

 

美味しかった。

 

この1日のおかげで、体調が戻るといったような奇跡は起きない。

ただ、この1日は私の中で大切な思い出だ。

 

東京に来て、初めて良かったと思えた日だった。