グレーゾーンな30代独身派遣女子の日常

30代独身派遣女子の日常

元彼に日々振り回されています

20歳年上の彼氏と破局、栃木への傷心旅行

お題「大失恋をしたときどう立ち直りましたか?」

 

私は、30歳で初めて彼氏が出来た。

今、その人とはお別れしている。

 

彼は私より20上の人だった。

私自身は、あまり年齢差について気にしていなかった。

全く気にならなかったかと問われれば、そうではない。

ただ、今まで好きになった人に比べれば、まだ彼は若い方だったから、自分の中で落しどころがあったのだ。

 

彼は、なかなか年齢を教えてくれなかった。

彼なりに、事実を知られたら私が離れてゆくのではと不安だったらしい。

 

彼は離婚経験があった。

だからか、既婚者かどうかそういう話題を避けるような素振りが多かった。

 

最終的には、年齢も離婚歴も教えてくれた。

ただ、事実を教えてくれるまでの長い月日で、私は彼のことを信じられなくなってしまっていた。

 

遊ばれているんだろうか。

それとも、遊ぶまでもない、都合のいい暇潰しの対象として認識されているんだろうか。

 

どんどん不信感が募ってゆく。

 

ある時、将来のことをどう考えているのかと質問を投げかけてみたことがあった。

 

「うーん…」

帰ってきたのは、それだけだった。

 

それからも、2度ほど似たような問いかけをした。

帰ってくる言葉は、いつも同じだった。

 

彼にとって、私達の将来は考えるにも値しないのか。

そう思って、そんな答えが返ってきた日は、毎日1人、ベッドの上で泣いた。

 

結論として、彼とはお別れをした。

お別れをする日に、彼から年齢と離婚歴のことを告白された。

だから自信が無かったと。

だから不安だったと。

 

俺は、結婚で上手く出来る自信がないと。

 

離婚の理由は教えてもらえなかった。

 

彼は、本当に離婚しているのだろうか。

実は妻帯者なのでは?

お金は持ってるから、家が2つあっても何も不思議ではない。

私と結婚したくないがゆえに、過去にトラウマがあると嘘をついている可能性も捨てきれない。

 

もう、この頃には、彼に何を言われても信用出来なくなっていた。

 

別れの言葉は、私からだった。

その後、2回、彼から連絡が来た。

 

なかなか、簡単に吹っ切れることは出来なかった。

東京にいた私は、栃木への日帰り旅行を決めた。

傷心旅行というやつだ。

 

栃木駅まで電車でゆっくりと、ちょうど紅葉の時期だった。

黄色い銀杏並木があったのを覚えている。

 

蔵の街並みというところが有名らしい。

 

1人で、のんびりと歩いて回った。

彼と一緒に来ていたら、もっと楽しめただろうか。

どうしても、そんな想像をしてしまう。

 

昔の雰囲気が残った場所だった。

田舎出身の自分としては、どこか懐かしさを感じる。

 

私は大通りから少し逸れて、お目当てのコース料理のお店へ向かい、大きな扉を開けて中へ入る。

 

1人での外食は久しぶりだった。

彼とは毎週のように会っていたから、こうして静かに、自分のペースで食を味わうということは、しばらくしていなかった。

 

誰かと一緒だからこそ、楽しめることは多い。

でも、1人だからこそ、楽しめることもあるのだ。

 

私はこの時、それを強く実感した。

この1度の食事で全てを吹っ切れたわけではない。

 

ただ、その切欠となった食事だった。