住めば都?ソウル、上海、東京、住んでみて1番良かったのは…
大学卒業後、しばらくの社会人生活を過ごした私は、ふと、これから数十年続く労働人生活に恐怖し、仕事を辞めた。それまで趣味もなく、特に浪費もしてこなかった私の預金残高には、それなりのまとまったお金があったこともあり、短期留学を決意する。
ソウル
最初に訪れたのは、韓国、ソウルだった。
日本のK-popブームを見越してか、日本語表記も多く、街で普通に買い物する分には、特に言語で困ることもない。教室には日本人が多く、住民達も外国人に慣れている空気感があった。
韓国といえば、辛い物ばかりがあるような印象だが、以外と日本人向けの食事も多く、食べ物に困ることもない。ショッピングスポットも多く、インスタ映えな商品も多く用意されていた。若ければ、ここまで活気溢れた、充実された場所は無いだろう。
東京に比べて、個性のある店が多い印象だった。
チキンが美味しく、一時期毎日のように食べていた生活。
学校終わりに友達と、色々遊びに行く毎日が、とにかく楽しかった。
上海
次に訪れたのは、中国、上海。
ここは、私の印象では都会と田舎の良いところを混ぜ合わせたような場所。
バスや電車の便もしっかりと確保されており、東京のように満員電車に揺られることもない。
バスでは編み物をしているおばあちゃんがおり、どこか長閑なところがあった。
ただ、街自体は発展しており、ショッピングモール等、日本とは比べ物にならないサイズ感。
私が出会った人は、人柄の良い人が多く、お店の店員さんも気さくに話しかけてくれる人が多かった。
道を歩いていた時に、靴紐がほどけているよと教えてくれたのは、後にも先にも、この時が初めて。
人と人の距離感が、凄く近い印象で、暮らしやすい部分が多かった。
東京
そして今、私は東京に住んでいる。
やはり住み慣れたルールの中で生活するというのは、非常に気が楽である。
自分の常識が通じる世界というのは、当たり前のことではない。
そういった意味では、私にとって日本ほど合った場所はないだろう。
ただ、通勤に使う満員電車は、今までの国と比べて異常な込み具合だと感じる。
通勤とはこんなものだと、盲目的に信じていた時には感じなかった苦痛が、今の私にはある。
発展した街で、不便を感じるようなことはほとんどない。
ただ、どこかコピぺされたような、個性のなさを感じる。
それでも、言語やルールに共通認識が多いというのは、大きなメリットだ。
私には、やはり日本での暮らしが一番向いている。