グレーゾーンな30代独身派遣女子の日常

30代独身派遣女子の日常

元彼に日々振り回されています

夢見た世界を手に入れた私たちは、次に何を望むのか

お題「高校生に戻ったらしたいこと」

 

本来であれば帰宅部一択だった選択肢。

私の学校では、部活動への加入が強制だった。

そこで私は、活動頻度の少ない美術部への加入を決意する。我が校の美術部は、課題提出日までに作品を完成させれば、参加頻度は自由だった。

 

ほぼほぼ帰宅部の生活を実現し、家に帰ればゲームの日々を謳歌する。

 

当時は、これが最善の選択肢だと考えていたし、今も後悔まではしていない。

 

ただ、東京へ上京。会社へ就職し、地元や学校というコミュニティーから離れ、仕事場での「偽りの自分」という存在しか認められない世界で暮らしていると、ふと、素の自分が許されていた、あの頃がとても貴重だったように思える。

 

くだらない話で盛り上がっていた休み時間。

 

学校帰りにカラオケでアニソンを歌いまくった、テスト明けの放課後。

 

これから自分達は、どんな大人になるんだろうと、漠然とした未来予想図を描いた、あの夏の日。

 

学生時代は、東京のキラキラした生活に憧れていた。

流行りのファッションに身を包み、お洒落なカフェで、美味しいスイーツを食べること。

 

今、東京に上京した私は、学生時代に夢見た世界を手に入れられるようになった。

ただ、ここにあの頃の友達はいない。

 

多くの者は、日々の生活に忙殺され、そんな夢を抱けなくなってしまった。

 

両親も老いる。

 

あの退屈で平凡だった毎日が、今は恋しく愛しい。

もし高校生に戻れるなら、もう一度、あの時を生きたい。