苦手なポテチを克服する
数年ぶりにポテトチップスを食べた。
私は昔、バリバリと頭に響く食べ物があまり好きじゃなかった。
お煎餅等は、味自体は好きも嫌いもないのだが、あの音が苦手なのだ。
ただ、別に苦手なだけで食べれないわけではない、誰かから薦められれば笑顔で1枚貰うくらいは造作でもなかった。
そんな自分もいつからか、甘い物より塩辛いものを好むようになり、ふと目に入ったお煎餅がとても美味しそうに見えた日がある。1袋購入し、口にする。久々に食べたそれは非常に美味しかった。あのバリバリと響く音も気にならない。いつの間にか、よく分からない苦手を私は克服していたようだった。
この事件以降、それまで進んで口にしなかったもの達を、色々と試すようになる。
その内の1つがポテトチップス。
私の知り合いには、ポテチが好きで、毎晩、あの大きい1袋を完食する人がいる。今までは、こんな話を聞くと「ポテチとは、そんなにも美味しい物だろうか」と不思議に思っていたが、苦手を克服した今の自分なら分かる。
ポテチは奥が深いのだ。
味付けは勿論、薄さもメーカーによって千差万別。薄いそれらは、お腹に溜まらないため、いつまでも食べていられる。
私の好みは、厚めの「うすしお」味。
たっぷりのお水を用意して、YouTubeを見ながらバリバリと頬張れば、ほどよい背徳感に幸せに包まれる。